story

いやらしい子

(こんなの、生殺しだよ・・・!)


私は心の中で思った。
弄られた胸も切なくじんわりと痺れ、もっともっとと主張しているようだ。
弄られていたのは胸なのに、何故だか股のあたりまで熱を持つ。
正直言うと、最後までしてほしかった。
そう思う自分がいやらしい子のようで恥ずかしいのだが、求めてしまうのだ。
それはラブドールの性質なのだろうか。
それとも、女の子と言うのは意外とそういうものなのだろうか。
私が素直じゃないだけなのだろうか。
とても複雑な気持ちだ。
それでもやはり体は正直だ。
胸を離れたご主人様の手がゆっくりと泡を這わせながら太ももを通り股間に触れた時、私は期待で体が跳ねるような思いだった。
ご主人様のあの逞しい指が私の中に入ったら、あの指で中を掻き回されたらと想像してしまう。
頭の中に自然にそういう想像が浮かび上がって来てしまう。
節操のない自分に対する背徳感と快楽に溺れてしまいたい欲望が私の中でせめぎ合っていた。


(ああっ、早く!早く!)


焦らすように這うご主人様の指がじれったい。
とても意地悪だと、私は思った。
私の期待とは裏腹に、ご主人様の手は動きを止めまた太ももへと伝っていく。
秘部から離れていくご主人様の手に、私はなんだか哀しい気持ちになった。
ラブドールなのだから、使ってほしい。
私の背に触れているご主人様の物は今にもはちきれんばかりに主張していた。
ご主人様だって、きっと同じ気持ちだったと思う。
それなのに何故してくれないのだろう。


(もしかして、私のせいかな・・・)


私があまりにもいやらしい子だから、いやらしいことばかり考えてしまうからだろうか。
自分だったら、こんな下心ばっかりの女の子は嫌だと思う。
まるでそんな私の心を見透かしたように、ご主人様は


「後でな」


と言った。
その言葉に私は心臓の高鳴りを感じた。
今してもらえないという残念な気持ちはあるのに、後でしてもらえるのだという期待がそれよりも大きい。
先に希望があるというのはそれだけで大きく違う。
その上、それまでのわくわく感まで味わえるのだ。
それならこのじれったい気持ちも悪くはない。
ご主人様はまるで私が喜ぶポイントをよく知っているようだ。


「さて、足はさすがに後ろじゃ洗いにくいな」


私が座っている椅子がぐるりと回され、鏡が見えなくなる。
ここに来て初めて、私はご主人様の姿を見た。
当たり前のことだが裸である。
こんなに明るい中でじっくりとご主人様の裸体を見るのは初めてだ。


(ご主人様って意外と・・・って!
あんまり見ちゃだめ!ああ、でも、気になっちゃう・・・!)


いつもより男性を感じるご主人様の姿に鼓動が早くなるようだった。
あまり見ては失礼じゃないだろうかという気持ちもあるし、それ以上に照れくささと恥ずかしさがある。
その中でも特に目を引くのが身体のほぼ中心に位置するそれだった。

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